『RErideD-刻越えのデリダ-』第1話 感想と評価 刻越えしてるのはデリダではなくマージュ? あらすじと画像も紹介!

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ニュースのポイント!

■ テレビアニメ『RErideD-刻越えのデリダ-』第1話 「目覚めた場所」のあらすじと本編画像が公開された。

■ 夕暮れに立つデリダ・イヴェンとジャキス・イヴェン親子。この画像ではデリダがジャキスに向かって険しい表情で何かを伝えている。この親子の間には確執があるのだろうか?

■ 自律機械DZに存在するバグに気づいたデリダが上層部に説得を試みたが失敗、後日何者かに襲撃を受けるという衝撃的なあらすじだが、そのバグは会社組織にとって非常に都合の悪いものだったのだろうか?

第1話「目覚めた場所」 あらすじ

ストーリー

2050年。技術者デリダ・イヴェンは、リビルド社で自身が開発に携わった自律機械DZにバグがあることに気付く。同僚のネイサンと共に、上司のアンドレイにDZの出荷を止めるよう上申するが、断られてしまう。嫌気がさしたデリダは、上層部の説得を諦め、ネイサンの娘・マージュの誕生日を祝うパーティへと出かける。ネイサン、マージュ、その友人のユーリィと共に楽しい時間を過ごすデリダ。だが翌日、何者かによる襲撃を受けて……。

スタッフ

脚本:古怒田健志・佐藤卓哉
絵コンテ:祝浩司・佐藤卓哉
演出:祝浩司
総作画監督:渡辺浩二
作画監督:鎌田 均・沼田 広・輿石暁
美術監督:春日美波

画像

『RErideD-刻越えのデリダ-』第1話の評価・感想

第1話「目覚めた場所」 評価

評価:A

「マージュ、マージュ」と女性が何者かに呼びかける声と共に、時計の針が進む映像で物語が始まりました。

物語はいきなり、未来的な場所へ。車に乗りジャキスとのアポイントを撮りながら研究所へと向かうデリダ。研究室内で同僚?と思われる人と言葉を交わしますが、あまり良い印象を抱かれていない様子。その表情の原因は上司であるアンドレイにDZのバグを報告したことと関係がありそうですね。

相当な熱量でDZのバグの問題について進言をし対処を迫るデリダとネイサンですが、それも虚しくアンドレイに却下されました。しかも、父親の功績に泥を塗るのは好ましくないだろう、という脅しにも似た言動も添えて。昨今の大企業のみならず多くの企業が抱える自社の利益の追求の為なら都合の悪いことは隠さなければならない、という物と同質の事がこのRErideDの物語の中でも起きているようです。

恐らくデリダとネイサンは意気消沈したでしょうが、その後に控えるパーティーへ向かう事となります。子供のマージュ登場です。オープニングで見たマージュとは全然違うんだけど、ここでアニメとしてようやく未来へ至る「過去」の経緯を紹介する回だという事がわかります。パーティーにはユーリィも参加して開始10分もしない内に主要人物が揃いました。

パーティーの中、テレビに映し出される戦争の風景、そして魚が今年は用意出来ないのは戦争のせいだという会話。ここまで幸せで恵まれた世界のように描かれていたのですが、実際は戦争が行われている不安定な状況にあるという事がわかりました。

先の上司との話し合いで上申を却下されていた二人ですが、どうやら翌日にバグの修正を行う事を考えているようです。しかし、重要なのはデリダはあまり父親をよく思っていないこと。ネイサンが時間の跳躍を実現する研究を行っていてかなりの思いを抱いているという事、そしてデリダは自身の子供の頃の記憶を失っている事がきっかけとなりネイサンの研究には否定的な事。その後のマージュと公園での会話で、何故デリダがそこまでネイサンの研究に協力を拒むのか問いただしていましたが、時間を超える事は絶対に出来ないという諦めとも言い切れない、絶対の意思をもって述べていました。何故、そこまで強く否定するのか気になるところです。

DZの起動について父親とデリダが仲たがいしてしまします。どうやらデリダは父親に認めてもらいたかったのだろうなと思います。父親もDZに関わるなと言っていましたが、これは何かデリダに不都合が起きるから、その危険から遠ざけたかったからだろいうと思われます。その証拠か、アンドレイがデリダとネイサンの命を狙っているという事がわかります。

突然倒れるマージュ、ネイサンとデリダの会話で時間の跳躍を勝手に試みたことが原因という事がわかります。父親の願いをかなえたかった子供の純粋な心がそうさせたのでしょう。

車でネイサンとデリダはアンドレイから逃げますが、それも虚しく追い詰められます。絶対絶命かと思ったその瞬間、時計の針の音と共にマージュが赤いオーラのような物を纏いその姿を現します。あれはなんだったのでしょう?そのお陰か、車を銃撃で爆破されながらもデリダはその爆風で吹き飛ばされ無事逃げることが出来ました。その道中、所々で幻影なのか赤いオーラを纏うマージュに導かれるように道を進みます。逃走中もデリダはマージュを助ける事を幾度もつぶやいていましたが、突如ダストボックスのようなものに落ち、研究室のような場所へと辿り着きます。

そこで、満身創痍である彼はよろめいたと同時に機械のカプセルの中へ・・・。体を固定され霧に包まれました。

ようやく彼が目覚めた時、そのカプセル・・・冷凍睡眠装置のかたわらには懐中時計とハンカチらしきものが。彼が目を覚ます前、その二つを置くマージュらしき人物の姿。目覚めた場所から当ても無く歩くデリダが見た景色は、かつての記憶とはほど遠い、荒廃した町の姿でした。

第1話の感想としては、本作品はおもしろい展開が期待出来るのではないかとは思いました。父親が明らかに何か含みを持った対応をしていましたが、それが今後暴走する機械となってしまったDZを止めるカギとなるのではないかと考察しています。また、ネイサンが車の爆破で巻き込まれて死んだような印象を抱く描写がありましたが、明確に死んでしまったという事実も出されていませんので、後々再登場する可能性もあるんじゃないかと期待しています。櫻井さんをそんなチョイ役という贅沢な使い方をするとは思えない!(笑)

マージュについてですが、タイトルにある「刻を超える」のは彼女なんだと思うんですよね。デリダ自身はあくまでコールドスリープで冬眠状態にあり未来へと辿りついたので正確には時を越えたわけではないですし。何よりあの赤いオーラを纏った姿で要所要所にマージュが現れたのは、本来はデリダが死ぬことが決まっていた過去を書き換えに来たんだろうなと思わざるを得ません。都合よくコールドスリープの機械がある場所へと移動したように見えなくもないですが、父親の研究をよく知っているマージュですから(それが原因で勝手に夜中に実験を試みてしまうのですが・・・)、きっとあの施設の存在も知っていて、デリダを救うために誘導したんじゃないかなと思います。

総合的に評価を考えると、色々と考察が出来るおもしろい作品だと思います。ただ、タイムリープ物についてはかなりのご都合主義的展開も許されてしまうので今後のストーリー展開には物語の構成における倫理観と整合性をきちっと手綱を持ってコントロールするのが非常に重要になってくると思います。それしだいで、名作にもチープにもなるので少し不安もあるかもしれません。また、作画に関してはあまり良い出来とはいえないのではないでしょうか・・正直、もうちょっと頑張れませんでしたでしょうか、というのが包み隠さない感想です。要求値が高くなるのは良い事でもあり、悪いことでもあるのですが、他の小説やラノベのように表現技法が文字だけという制約があるわけではなく、アニメというのは映像と音いう広い表現手法が許されたものですので、その特性を上手に生かして欲しいと思います。

第1話「目覚めた場所」 感想

第1話にして、何故今の世界の状況が生まれたのかという説明がしっかりとなされていた。作品への理解がすんなりと進んだので導入話として良いつくりだったという感想がありました。しかし、同時にまだはっきりと物語の全体像が見えてこないという意見もあり、視聴者によってその解釈や理解に差が生まれそうな作品である事が予測されます。下敷きとなるハインラインの「夏への扉」という作品を知る事で本作品の根幹が見えてくるというアドバイスにも似た意見もありました。

物語については、設置されていた冷凍装置がご都合的で違和感を感じるのだが、これは意図的に誰かが設置していたものなのかどうなのか気になるという意見が多くみられました。また、何故デリダがその装置に入ったかちょっとよくわからないという感想も。視聴者によっては、これは後に回収されるであろう伏線だと見立てている方も散見されました。デリダが父親であるジャキスへ進言した際の、ジャキスが何か発言を渋っていた様子が今後の複線に繋がるのか気になるという声もありました。

作画については、あまり高い評価は見られませんでした。中には効率だけを意識したであろう作画が作品への興味を下げてしまっているという感想も。折角の設定もこれらの作画や先の冷凍装置などの問題もあり、一人歩きしている節があると感じられるようです。

音楽について、素材は十分に惹きつける魅力のある物であると高評価している視聴者の方もおられました。

「うっかり転んで冷凍睡眠(あるいはコールドスリープ)」というワードが生まれそうな気配が漂いました。

感想の全体傾向としては、賛否両論が非常に多く出た作品だと思われます。考える要素を極力減らしエンターテインメントとして与える事に注力をする傾向の強い昨今の作品の中においては、設定や世界観が今の時代と少しずれを起こしているのかな?という感想の流れ・印象でした。しかし、逆に言えば昔からアニメや小説などの作品を楽しんできた方にとっては、独自の解釈を広げるなど色々と楽しめそうな要素が詰め込まれている作品と捉える事が出来るアニメなのかもしれません。

ポジティブな感想

中立・豆知識な感想

https://twitter.com/little_colors/status/1047852548722319360
https://twitter.com/kemohure/status/1047850005598355457

ネガティブな感想

https://twitter.com/Lelmoi_fw/status/1047851015393882113
https://twitter.com/mellowhound/status/1047848502359875584

スタッフ・製作陣の声

■ RErideD-刻越えのデリダ- 公式
https://twitter.com/Derrida_2060/status/1047524455847579650

■ 安倍吉俊 さん (キャラクター原案)
https://twitter.com/abfly/status/1047460791325081605

■ 小野賢章 さん (デリダ役)
https://twitter.com/ono_kensho/status/1047524776699355136

■ 茜屋日海夏 さん (ユーリィ役)
https://twitter.com/iRis_a_himi/status/1047527298608521217

■ 小林ゆう さん (ドナ役)
https://twitter.com/holy_kobayashi/status/1047501256149753857

※評価は当サイト独自の評価基準でつけております。また、投稿日以降に状況に応じて変化・追記する事も御座いますため、あくまでエンターテインメントとしてお楽しみ頂ければ幸いです。

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